小さなものがたり
20年前に書いた雑文です。 ****** 私の憧れの家の話をしましょうか。 私の好みによく似たその家は、 白い木壁にダークグリーンの屋根。 窓枠も同じ深緑色です。 白いペンキを塗ったオープンテラスには、 ガーデンチェアとハーブの鉢植え。 門にはまだ…
桜の季節ですが、、、梅の花の歌を。 ****** ずっと同じ道を行きつ戻りつして あの日の私とあなたを探していました。 過ぎ去ってしまった時間の重みに思い出は翳り ため息が私を絡めとってしまう。 もう探すこともできないほど、たくさんの時間が過ぎ…
火をもいで来たる指かもひさかたの雨降る逢いに大きなる手は/佐山みはる 雨。 君に案内されたミルクホールは、小町通りの路地を入ったところにあった。 派手さはないが雰囲気のいいドアを開けて中に入ると 骨董の器が無造作に並べられていた。 明かり取りだ…
“余生を楽しむ”ためのブログなので、新旧にとらわれず書いてみようと思う。 散るもよし逢う口実の花衣/佐山みはる 雨 肩先を濡らして、 かじかんだ手のかたほうをポケットに入れて歩く。 小町通りの路地を入ったミルクホールは 天窓だけの薄暗い店内。 止ま…